まじま省三

日本共産党

活動報告

政策発表の記者会見を行いました

8時間働けば、ふつうに暮らせる社会へ

2022年参議院選挙にあたって県民のみなさんへ訴えます

2022年3月29日 日本共産党福岡県委員会

日本共産党は、コロナ禍で脆弱性が噴き出した新自由主義の政治を転換し、” やさしく強い経済 ” にする5つの改革を提案しています。政治の責任で大幅に賃金を引き上げ、社会保障や教育に日本の経済力にふさわしく予算を投入し、消費税を引き下げ、これらの財源は不公平な税制をあらためて生み出す――これは、長引くコロナ禍と諸物価高騰から暮らしと営業を救う” 切り札 ” となる経済対策であり、「貧困と格差が広がるばかり」「少子化と人口流出が止まらない」「慢性的な人手不足で事業の継続もままならない」という地域のゆきづまり、「経済成長ができない」「競争力が落ちるばかり」「危機に弱い社会」という日本のゆきづまりを打ち破る唯一の道です。

日本共産党福岡県委員会は、来る参議院選挙の重点政策として、「8時間働けばふつうにくらせる社会に」を提案します。

会見の動画はYoutube「まじま省三 政策発表記者会見」からご覧いただけます。

まじま省三政策記者会見

もくじ

1、政治の責任で大幅な賃上げを実行し、福岡県とあなたのまちを元気にします

(1)非正規で働く人を正社員にします――正規・非正規の3倍の賃金格差の是正

ヨーロッパの国々の非正規雇用の割合は1割前後ですが、日本は経済の4割を非正規労働者が支える異常な“労働者使い捨て社会”です。コロナ危機でかつてない非正規労働者が仕事と収入を失っています。“人を雇うときは正社員で雇う”原則をとりもどします。

  • 労働者派遣法抜本改正で派遣は一時的・臨時的なものに限定し、常用雇用代替を防止します。正社員との均等待遇など派遣労働者の権利を守る派遣労働者保護法をつくります。

(2)最低賃金を全国一律時給1500円にします――県の最低賃金を月10万円アップ

福岡県は、年収200万円未満の労働者=ワーキングプアが半数近く(全国は33%)いる屈指の“低賃金”県。最低賃金を「全国一律時給1500円」(月24万円程度)にすれば、どのまちでも若い人たちが働き続けることができ、地域経済は必ず活性化します。

  • 最低賃金を「全国一律・時給1500円」に引き上げ、ワーキングプアをなくします。そのために、社会保険料の事業主負担など赤字でも負担しなければならない中小企業の固定経費を、国が10兆円規模で軽減します(後述の「大企業の内部留保課税」参照)。

(3)ジェンダー平等の“土台中の土台”――年240万円の男女賃金格差を是正します

非正規を含む平均給与の男女格差は年間240万円。生涯賃金で1億円近い格差です。それが年金の男女格差になり、年金で生活できない女性がたくさんいます。「賃金の平等」は、ジェンダー平等社会を築く“土台中の土台”です。

  • 男女間の賃金格差解消を企業に義務づけます。具体的には、企業に男女別平均賃金の公表と格差是正計画の策定・公表を義務づけ、国がその実行を指導・監督します。国や自治体でも、男女賃金格差の実態を把握、分析し、是正の行動計画を策定するようにします。

(4)県内労働者の7人に1人を占めるケア労働者の賃金を月10万円引き上げます

介護・福祉・保育の労働者の賃金は全産業平均よりも10万円近く低く、看護師の賃金も夜勤や残業手当を除けば全産業平均より低いのが実態です。そこにコロナ禍が直撃し、“ケア崩壊”の危機にあります。産業別就業人口をみても、県内の多くの自治体でケア労働者はトップか2番目の比重で、県全体で7人に1人、多い市町村では5人に1人です。

  • 国が基準を定める介護・福祉・保育で働く人の賃金を、国の責任で月10万円引き上げ、配置基準の見直し、雇用の正規化、長時間労働の是正など、労働条件を改善します。診療報酬を引き上げ、看護師の配置基準と労働条件を改善します。

(5)大企業の内部留保課税――大企業に賃上げとグリーン投資を促すとともに、中小企業の賃上げを10兆円規模で後押しします

2012年以降の8年間で、大企業の内部留保が約130兆円増え、過去最高の約466兆円(2020年)積み上がっています。自民・公明政権は、この期間に大企業に約40兆円もの減税を行いました。

  • アベノミクス以降の大企業の内部留保に、時限的に5年間年率2%を課税します。これは「一石三鳥」をねらった提案です。一つは、ゆきすぎた大企業優遇の減税の一部をとりもどし、税の不公平をただすこと。二つ目に、大企業自身の「賃上げ」と「グリーン投資」を控除して促すこと。そして三つ目に、そのうえで出る総額10兆円の財源で、最低賃金を時給1500円にするための中小企業支援をします。

2、県内に仕事と雇用を増やす3つの提案

(1)脱炭素で地域に仕事と雇用を増やします――県内で年5万6000人の雇用創出

日本共産党は「2050年カーボンゼロ」を本気で達成するため、2030年までにCO2排出量を2010年比で6割減らすという「気候危機打開 2030戦略」を提案しています。それは、2030年までに石炭火力と原発をとめ、いまの技術力で可能な40%の省エネを実行し、電力の50%を再生可能エネルギーでまかなうというものです。

  • 専門家の協力で試算したところ、「気候危機打開 2030戦略」規模の省エネと再エネの実行で、県内で少なくとも年平均5万6000人の新たな雇用が生まれます。 5万6000人といえば、たとえばトヨタ自動車九州(総人員約1万800人、2021年4月1日現在)を毎年5つ誘致する規模の雇用です。しかも、産業から家庭まであらゆる分野の省エネ、地産地消・小規模分散型の再エネの導入・推進は、すべての自治体でくまなく新たな仕事と雇用を生み出します。

(2)食料自給率を50%以上に引き上げて地方に元気を――基幹的農業従事者を倍に

基幹的農業従事者(ふだん仕事として主に農業に従事している者)は、食料自給率53%だった1985年度が346万人で、2020年度約136万人の2・5倍です。福岡県の基幹的農業従事者も、85年度の6万9738人は2020年度3万8077人の1・8倍です。一次産業の再生なしに、地方の再生なし。先進国最低、過去最低の40%をきる食料自給率(カロリーベース)を「50%以上」に引き上げ、地方を元気にします。 先進国で、第一次産業に後継者がいないという国は日本だけです。海外の安い農産物を入れながら、農家には自己責任を押し付けたからです。農業所得に対して公的助成が占める割合がEU各国は「90%以上」に対して、日本はわずか「30%」です(2016年)。米国は「40%」ですが、販売価格と生産コストの差額を政府が全額負担しています。

  • 緊急の米価大暴落対策として、政府による米の緊急買い入れを実施し、生活困窮者、学生、子ども食堂などに供給します。国内市場を圧迫している海外産のミニマムアクセス米の買い入れを中止します。「水田活用交付金(転作助成金)」の見直しを中止します。
  • 燃油や資材等の生産コストの上昇分に対する緊急の直接補てんをします。
  • 所得補償・価格保障など家族経営をはじめ農業経営を支援するとともに、無制限な輸入に歯止めをかけ、過去最低まで低下した食料自給率を50%以上に引き上げます。
  • 「ウッドショック」が深刻です。国が国内流通状況を調査し、便乗値上げ・買い占めを監視します。入荷の遅れなどの被害は、コロナ危機の被害として支援します。輸入材依存を是正し、木材自給率を高めるために、国内材の公的事業での使用拡大、民間の利用拡大への支援など、林業の再生に力を入れます。
  • 魚価の低迷、海水温の上昇、海流の変化などによる不漁で経営困難に陥っている漁業者への魚価の補償、経営支援を行います。

(3)中小・小規模事業者ファーストの産業政策で地域経済を元気にします

地域に根差した中小・小規模事業者は、福岡県の地域経済を支える主役です。そうした事業者が増えてこそ、地域循環型の持続的な経済成長を実現できます。ところが、先進国で日本だけが中小・小規模事業者数が減り続けています。また、大企業と中小企業の賃金格差が2倍近くあり、ずっと改善されていないのも日本だけです。さらに、地方の中心市街地の商店街がシャッター通りというのも先進国では日本だけです。EUのような「スモールファースト」の産業政策を実行し、中小企業と地域経済に元気をとりもどします。

  • コロナ禍による苦境から事業者を救うため、持続化給付金なみの支援、家賃支援金の再支給をただちに実行します。消費税を5%に引き下げ、零細業者つぶしのインボイス制度の導入を中止します。コロナ危機で納税困難に陥っている事業者に消費税を減免します。
  • 大企業に対して中小企業との公正な単価での取引をさせるルールと体制をつくります。
  • 大型店の出店と撤退を規制するルールをつくり、地元の商店の力が生きるまちづくりができるようにます。

3、日本の経済力にふさわしく社会保障と教育の予算を増やし、福岡県を元気にします

(1)社会保障予算を増やし、「長生きを喜べる国」にします

長生きできるようになったのは、経済大国になったからです。そして経済大国になったのは、いまは高齢者のみなさんが懸命に働いてきたからです。感謝をこめて経済力にふさわしく「長生きを喜べる国」にするのが当たり前です。ところが、自公政権と財界は、社会保障を手厚くすると保険料や税負担が増え、経済成長が抑制されるとして、高齢化がすすむなかで「現役世代の負担軽減」などと称して社会保障予算を連続削減してきました。

社会保障の財源が足りないのは、高齢者が増えたからではなく、富裕層や大企業の税負担を優遇し、経済力ふさわしい税収を投げ捨てているからです。また、使い捨てのワーキングプアを広げ、現役世代が社会保障を支えられなくしているからです。ここにメスを入れ、日本の経済力にふさわしく社会保障の予算を増やせば、将来不安が低減して消費を喚起し、この分野への投資と雇用も増えます。日本よりも経済力が小さなヨーロッパの国々が立派な福祉国家を築きながら高い経済成長を実現しています。

次の3つのことを緊急に実行します。

  • マクロ経済スライドを廃止して「減らない年金」にし、最低保障年金制度導入による“暮らせる年金”をめざします。
  • 75歳以上の医療費の窓口負担の2倍化は中止します。
  • 国民健康保険への国の負担を1兆円増やして、時代錯誤の「人頭税」同様の「均等割」「平等割(世帯割)」を廃止し、国保料(税)を協会けんぽ並みに引き下げます。とりわけ、18歳になる年度末までの「子どもの均等割」はただちに廃止します。

(2)子どもたちや若者が「お金の心配をせずに思う存分学べる国に」します

福岡県における就学援助の対象となる「要保護及び準要保護児童生徒数」(2018年度)は8万3154人。これは、公立小中学校の全児童生徒数の20・6%、5人に1人に当たり、全国14・90%よりかなり高いです。半数近いワーキングプアを考えれば、「子どもの貧困」の広がりはもっと深刻です。親の経済格差が教育格差につながる「貧困の連鎖」が、実質賃金の低下、世界一高い教育費、消費税増税、社会保険料引き上げ、コロナ禍、諸物価高騰などでますます深刻になっています。

公立小中学校に通う子どものいる保護者の年間負担額は小学生1人約10万円、中学生で同約18万円です。福岡県の公立学校における学校給食費平均月額は、小学校3967円(年4万7604円)、中学校4632円(年5万5584円)です。

2021年度の学費は、国立大学(標準額)で入学金28万2000円、年間授業料53万5800円。私立大学(平均額)は、入学金26万2026円、年間授業料95万8749円。専門学校の初年度納付金は、平均125万5000円。入学を辞退しても返ってこない「入学金」という理不尽な制度があるのは日本だけです。学生支援機構の奨学金を利用している学生はおよそ2人に1人で、平均借入総額は324万3000円です。

ヨーロッパの国々は、大学まで学費無償かごく少額で、日本の高学費は異常です。教育を受ける権利は経済的事由で制約されてはなりません。だから日本政府も、高等教育を無償化する国際条約を批准しています。ところが、自民・公明政権は「受益者負担」の名のもとに、教育への公的支出(GDP比)が先進国最低レベルという状態を放置しています。

2人に1人の学生が平均324万円の借金を背負って社会に出る異常な状態をただすことは、相対的に賃金が低い“地方で就職する選択肢”を広げます。そして、教育費の負担軽減は、「子どもの貧困」と少子化の克服にもつながります。子育て世代の消費を喚起し、県内経済を押し上げる大きな力ともなります。

  • 「義務教育は無償」を定めた憲法26条にそくして、学校給食をただちに無償化し、残されている教育費負担もなくしていきます。
  • 高等教育の予算を増やし、大学・短大・専門学校の授業料をすみやかに半額にし、段階的に無償化をはかります。入学金制度を廃止します。
  • 「自宅4万円、自宅外8万円」の給付奨学金を75万人(現在の奨学金利用者の半数)が利用できる制度をつくり、拡充していきます。すべての奨学金を無利子にし、返済が困難になった場合の減免制度をつくります。

(3)エッセンシャルワーカーの人手不足を解決し、「危機に強い社会」にします

《 「医療・公衆衛生 再生・強化プログラム」を実行します 》
  • 感染症病床、救急・救命体制への国の予算を2倍にするとともに、ICU病床への支援を新設して2倍にし、それぞれ病床を2倍にします。
  • 公立・公的病院の削減・統廃合を中止します。
  • 医師削減計画を中止し、「臨時増員措置」(医学部定員の1割程度増員)を継続します。
  • 診療報酬改定で、看護師の配置基準と労働条件の改善、新感染症に対応した診療報酬体系などを抜本的に充実させます。
  • 国の保健所予算を2倍にして、保健所数も、職員数も大きく増やします。
  • 都道府県の地方衛生研究所への国の補助金をつくり、予算規模を2倍にします(現行1カ所平均4億円を国の補助金を300億円程度投入して2倍化する)。
《 正規教員を増やし、教員の長時間労働を解決します 》

1日に受け持つ授業数でみた現在の教員定数は、教職員定数を定めた義務教育標準法の制定時と比べ2割も足りません。

  • 小中学校で9万人の教員定数増を計画的に進め、同時に少人数学級を推進します。教員の安定確保のためにも非正規教職員の正規化と待遇改善をただちに実行します。
  • 教員の長時間労働の解決のために、教員を増やすことともに教員の負担を可能な限り減らします。とくに、全国学力テストや教員評価、行政研修の増加など不要・有害な負担をただちにやめ、中学・高校教員の部活動の負担を解消します。
《 消防職員を増員し、消防力を強化します 》

地域の防災対策を日常的に点検・強化し、災害発生時には被災者救助の中心的役割を担う市町村消防の実情は、職員の不足が常態化しており、広域化による市町村災害対策本部との連携や地理不案内による初動体制の遅れなどが懸念されます。福岡県内の24の消防本部(局)の消防職員数は、定員5078人に対して実員4954人と124人足りません(2021年)。半数余の消防本部(局)が定員割れです。

  • 防災行政無線や消防水利の整備とともに、地域の防災力にとって不可欠な消防職員を増員し、消防力を強化します。
《 必要な公務員を正規化し、増やします 》

国家公務員の非正規率は22・1%(2019年4月1日)で、地方公務員は3人に1人が非正規です。福岡県内の市町村職員の非正規率は約44%(2020年4月1日)と高く、1万4000人余の非正規職員がいます。

  • 「総人件費抑制方針」「定員合理化計画」を撤回し、非正規職員の正規化を含め、国民生活の安全・安心のために必要な公務員を確保し、増やす仕組みにします。

4、不公平な税金の改革、消費税の5%への引き下げで地域経済を元気に

日本の税金は、富裕層や大企業を優遇する世界で最も不公平な税金です。所得が1億円を超えて大金持ちになるほど税の負担が軽くなり、大企業の法人税の実質負担率は中小企業の半分くらいです。これによって「経済力にふさわしい税収」を投げ捨てているのです。 消費税導入から33年間の消費税収は総額448兆円。同じ期間に、法人3税が323兆円減り、所得税・住民税が286兆円減りました。差し引き161兆円の税収減です。つまり、「社会保障のため」といっていた消費税は、財政を悪化させ、法人税や所得税の減収の穴埋めに消えたのです。原因は、消費税増税と一体に富裕層や大企業への減税を行ってきたことと、消費税増税のたびに経済を悪化させて直接税の税収を減らしたからです。

  • 富裕層や大企業への優遇をやめ、力にふさわしい負担を求めて19兆円の恒久的財源をつくり、消費税を5%に引き下げ、社会保障や教育の予算を抜本的に増やします。

来る参議院選挙での日本共産党の躍進は、「改憲と新自由主義推進の自公政権と対決する力」「維新の会などの『翼賛政治』を許さない力」、そして「憲法を守り、生かし、新自由主義を転換する野党共闘を前にすすめる決定的な力」です。日本共産党福岡県委員会は、来る参議院選挙を政権交代の足掛かりとなる選挙とするために全力を尽くします。 県民のみなさんに訴えます。「やさしく強い経済」への転換で福岡県とあなたのまちを元気にするためにも、力を合わせて国の政治を変えましょう。

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